*この記事では「無印良品 鉄フライパン」に関するレビューは書いていません。他社のフライパンについてレビューしています。また無印良品に対してやや批判的な意見も書いていますが、無印良品の商品で長く愛用している物も多数持ってますので、あくまで愛の裏返しというか無印良品への期待を込めての意見です。

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遠藤商事 鉄黒皮厚板フライパン20cm

無印良品の店内を歩くのが好きだ。なにも買わないんだけど、こんな商品が出てるんだな、この服はシルエットが太めだな、これ食べてみたいけどよく見ると高いよな、などとぼやきながら見てまわるのだ。だいたい無印良品て高い割に品質はいまいちだし、家電なんかはOEMで弱小ブランドに作らせてブランド代とか乗っけてるから、結局割高なんだよな。棚とかグラグラだし、正方形のシェルフとかも無垢材じゃないから角が剥がれてるとかなりみっともない。アロマの香りもなんか嘘くさい匂いで好きになれないし、布団も同じ値段ならイオンで買ったほうがマシじゃないかと思うほどポリエステル感が安っぽくて寝心地が悪い。調理器具もデザインがシンプルなだけで、細かい作りが甘いし、レードルなんかも角度が妙でなんか使いにくかったりする。鍋やフライパンもちゃんと料理をする人ならもっとちゃんとしたメーカーのを買ったほうがいい。アパレルについても、オックスフォードシャツなんかシルエットはダボダボだし、生地もやたら固いし、襟の形も貧弱だし、もう着てるだけで自分がみすぼらしく思える。ただVネックのロングTシャツだけはセールで700円ぐらいのときに5枚ほど買って、もう3年ほど愛用してるし、チノハーフパンツも夏場は重宝してもう4年ほど履いてる。カバンなんかもユニクロと大差ない。あ、でも1500円で買ったトートバッグは丸めてクラッチバッグ風にしてよく使ってる。トートバッグとして使ったことはないけど。コートなんかもペラッペラでマネキンが着てるのを眺めるためだけに作ったみたい。文房具については、ボールペンは書き味が悪いし、蛍光ペンは発色が濁ってるし、ルーズリーフはゲロ臭い。ちゃんとペンテルとかパイロットが自社で出してる商品を買ったほうがよくできてる。重ねるアクリルボックスなんかはダイソーと比べれば、同じデザインでもやはり無印良品の方が素材がしっかりしている。とはいえダイソーと比べてだから。レザー小物も扱ってるけど、皮の品質は低いし、デザインや仕上がりも安っぽい。化粧水なんかはとりあえず買って使ったりはしたけど、どうもあの匂いが好きになれない。といいつつもう6年は使ってる。無垢材のテーブルも買ったけど、これはなかなかよくできてる。なんせデザインがいい。ただウレタン塗装が剥がれてきて、ちょっと手触りが悪くなったのは、まあ木製家具だからしょうがないか。はっきりいって、無印良品て全体のデザインとかブランディングが上手いだけで、扱ってる商品は高い百均とか大手スーパーと大差なく総じて低品質。まあもとが西友だし当たり前か。いうなれば高い西友。とまあこれだけたくさん無印良品の商品を愛して使ってきた結果、もう最近は全く買わなくなった。というかあそこで物を買う人ってよほどの情弱か、品質と値段にこだわらないで広告に踊らされる人でしょ。こんなことを考えながら無印良品を散策している。

先日、調理器具のコーナーで鉄フライパンが4,000円で売られていた。値段が高すぎる、と率直に思った。私が使っている鉄フライパンは、遠藤商事が販売している鉄黒皮厚板フライパン20cmだ。アマゾンで1,500円ほどで売られている。もともと自宅でオムレツを作るように購入したものだ。ポイントを使って、1,200円程度で買った気がするが、この程度の安い鉄フライパンでも十分美味しい料理ができる。単に所有欲を満たしたいならブランド力のある無印良品の高いiフライパンを買えばよいが、鉄フライパンの持ち味を活かして美味しい料理を作りたい人には、もっと安い業務用の鉄フライパンをおすすめしたい。

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遠藤商事なんて知らない、という人も多いだろうが、私も知らなかった。調べてみると業務用の厨房機器や調理道具を扱っている商社だ。安いし、いつでも同じものが買えるので気に入っている。

購入当初は鉄フライパンの洗い方や油のなじませ方など、調べて覚えることもいくつかあったが、数回使えばたいした難しいことはない。洗剤で洗わないでタワシでこするだけでよいということ、それから調理前はよく熱してから油を敷き全体になじませてから食材を投入すること。こんなもんだ。しかも慣れてきたら油なんか敷かなくても調理できる。肉を焼くなら、肉から油が出るからわざわざ前もってフライパンに油を敷く必要がないのだ。醤油で味付けをして焦げ付いたと思っても、タワシでこすって水で洗い流せば、汚れもスルッと剥がれるのだ。こんな便利なフライパンはほかにない。

テフロン加工のフライパンと違い、調理した肉の味もずっと美味しくなるというのも鉄フライパンならではだ。金がなかったころ近所の肉屋で100gあたり75円の鶏むね肉をよく買っていたが、無印良品のアルミのフライパンで炒めても全然美味しくなく、安い肉はいまいちだなと思っていた。しかし鉄フライパンを買って、それで同じ鶏むね肉を炒めたら、わりと美味しいのだ。火の通り方が全然違う。食感もいいし、食べて美味しいと思うのだ。調理器具ひとつでこんなに味が変わるのかと驚いた。それがきっかけで、すっかり調理道具は適当に選ばず良質なものを買うようになった。

鉄フライパンといえばターク(turk)というドイツブランドがあるが、あれなんか2万円も3万円もする。そりゃたしかにブランドイメージはかっこいいし、自分のツールのひとつにあれが混ざっていたら普段の生活がワクワクしそうだし、活けてる自分に酔うことができる。でもあんなの所詮自称デザイナーとか雑誌ターザンが好きな七三黒縁メガネがおしゃれぶって、これは一生ものだからとか言って買うだけだろ。ただの鉄フライパンなのにそんな金額出すほど私は裕福ではない。でもグッズとしてほしい気持ちもわかるし、一時は買おうかと検討した瞬間もあった。でも安い鉄フライパンを買って、浮いたお金でホーローの鍋とか、鋳物の鍋を買ったほうが食生活が豊かになると思ったし、タークのフライパンを買ったからって料理の腕に直結するわけでもないし、そんなに毎日使いまくるわけでもないから、ただの料理好き程度の自分にはそんな高いものを買う必要なんかないと冷静になった。いまでもタークのフライパンは買わなくてよかったと思っている。

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柄にはサイズが刻印されている。これは20cm。オムレツづくりや、一人分のステーキ、生姜焼きなどはこれで十分だ。

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普段は裏面は洗わないので、こまかな汚れや傷がついている。

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オモテ面は焦げや傷が付いているが、コーティングがもともとされているわけではないので、別に使用に問題があるわけではない。

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柄に穴が開いているのでフックなどで壁や換気扇カバーにひっかけることもできる。ただフライパン自体がそこそこ重いため、素手で握って振り回すのは大変。じっくり焼き揚げる場合はともかく、フライパンを振りたいときは布巾を一枚巻くと握りやすくてよい。鍋自体を強火で長時間熱すると柄も熱くなるので注意。

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柄に角度がついているのでオムレツを丸めるときに便利。

これでへっちゃら!鉄フライパンの使い方
食べ終わってから片付ける
フライパンを使い終わったらすぐに汚れを落として、片付けないといけないという人もいるだろうが、多少放っておいても全然大丈夫だ。料理が完成したら、コップ一杯の水をフライパンの中に流しておいて置いておけば良い。食事が済んでゆっくり休んでから、フライパンをタワシでこすれば、焦げ付いた汚れも水で洗い流せる。

たとえばチキンステーキを焼き終えたあとの私のフライパン(遠藤商事 鉄黒皮厚板フライパン20cm)がこちら。油やニンニク、肉片が焦げ付いてこびりついている。
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とりあえずまず食事を済ませたいので、水道の水を流し込む。熱々の鉄板がジューと音と湯気を立て、水がすぐにグツグツ煮えるので、そのままコンロに放置し、食事を満喫する。
写真 2

食べ終わってから、フライパンを取り、水を流しながら亀の子たわしでごしごし洗う。すると焦げ付いていたと思っていた汚れがズルズルと剥がれ始め、あっという間にもとどおりのツルツルした状態になる。たまに汚れのかけらがなかなか取れなかったりするが、無理にとっても良いし、細かいことは気にしないで次回の調理時に焼き切ってしまってもよい。
写真 3

特に手入れをしているわけではないが、簡単に汚れが落ちる。ざっくりと水気を切ったらそのまま所定の場所にしまってもよいし、タオルで水気を拭きとってもよいし、ガスコンロで空焚きして水気を完全に飛ばしても良い。そのときの気分で好きにしている。買ったばかりのころは、使い終わるたびに空焚きして水気を飛ばし、油を薄く敷いてキッチンペーパーで拭いてなじませたりしていたが、その効果を実感したことはない。調理を始めるときによく熱して油を敷けば、それで十分ではなかろうか。


濡れたまま置いておく
フライパンを洗った後に空焚きをして水分をしっかり飛ばし、うすく油を敷いておかないといけないと思っている人もいるだろうが、別に濡れたまま放置していても問題ない。できれば毎日使うことで、大して錆びない。水気が気になるなら布巾で拭いておけば良い。濡れたまま一ヶ月ぐらい放っておいてもまた使い始めるときに、煙がでるほどよく熱してから油を敷いてなじませればすぐに復活する。洗い終わった後の空焚きがめんどくさいと思っている人は、もっと怠けて適当に扱えばいい。鉄フライパンの扱いが少し面倒なものだというイメージは、高価格帯の鉄フライパンを販売している業者のビジネス戦略にすぎないのだ。

買い換えることを念頭におく

私の母が20歳のころに鉄フライパンを買い、その後40年近く日常的に使用していた。毎日朝晩、そのフライパンで私のご飯を作ってくれた。それほど鉄フライパンは長く持つ。鉄フライパンの購入を考えている人の中には、高級品を検討して一生ものだからこれぐらい高くても大丈夫だ、と清水の舞台から飛び降りる覚悟で買う人もいるだろう。でも所詮は消耗品のフライパンだ。古くなったら買い換えたっていいし、デザインに飽きることだってある。鉄フライパンは重たいから、もっと軽いテフロン加工を頻繁に買い換えたほうが、日々の生活が楽になると思う時だってこれからあるかもしれない。だからもっと手軽に安い鉄フライパンも悪く無いですよ。

収納場所は換気扇の下に吊るす
鉄フライパンは取っ手に紐を通せる穴が開いている。その穴を利用して換気扇のダクトカバーの縁のでっぱりに引っ掛けて吊るすと収納場所に困らない。一番手っ取り早いのはS字フックをダイソーで買ってきて、吊るすことだ。使いたい時に外し、使い終わったらまたかければよい。換気扇の下に調理器具を吊るすための専用フックも販売されているらしい。そういうのを買っておくと収納も楽になる。そもそも収納中であっても基本的には鉄フライパンの表面はいつも油が敷かれている状態なので、あまり触りたくないし、他の器具と触れないようにしたいと思う人も多いのではないか。そこでこのように壁に吊るすという手段をオススメしたい。しかもこのやり方だと、ちょっと洒落たレストランのキッチン風に見えてくる。

トマトソースも大丈夫
鉄フライパンは酸の強い調理に不向きだ、という人もいる。でもこれまでミートソースやトマト煮、果てはインドカレーまでなんでも調理してきて、なにも問題がなかった。みんな気にしすぎなんだと思う。もっと乱暴に雑に扱っても平気なのが鉄フライパンなのだ。

油引きを買うと便利
鉄フライパンは油の状態を維持することでその効力を発揮する。そのため油を手軽に扱える道具を用意しておくことで一層ストレスフリーな調理ができるようになる。オイルポットを愛用している人も多いみたいだが、私は油引きをオススメする。これはたこ焼き屋さんが鉄板に油を敷くときにグリグリやってるやつだ。サッと使えるので、大変便利。買うのが面倒な人は、キッチンペーパーなどでササッと油を伸ばしても大丈夫。一度キッチンペーパーをケチってティッシュで油を伸ばしたが、ティッシュがボロボロとフライパンにこびりつき失敗した。

手軽に使える実用的な鉄フライパンが欲しいという人は、ホームセンターやスーパーマーケットで売られている1,000円前後の安いもので十分楽しめるし、美味しい料理が作れる。ブランドや広告宣伝に惑わされず、本質的に良いものを手に入れたいという考えに共感してくれる人には、そのことをしっかりお伝えしたい。